【14日目】ばいばい沖縄最高の出会いをありがとう

何かもう最高だった、本当に最高だった。

何が最高かって？分からんとにかく最高だった。

6日の夜にとうとうスタート地点の沖縄に上陸した僕はその日、近くの無料キャンプ場に向かった。

設営をして寝る準備を終え、近くの浜辺に足を運ぶ。

町の光で照らされたうっすらと見える水平線と無数に輝く星を暫く眺めていた。

いよいよ本格的にスタートするんだなぁ。

テントに戻り寝転がりながら明日以降の予定を考えている時、Twitterで同じ日本一周を二人でやっている人を見つけフォロー。

その方からフォローバックをされるとすぐにメッセージが届く。

「この人なら安い宿を紹介してくれると思いますよ」という内容であった。

この人はつい最近まで沖縄にいたらしい、僕とはほぼすれ違いで九州に向かったみたい。

明日以降の野営地や無料のキャンプ場を探していた僕は紹介された人をフォローしてみた。

正直、その時は怪しい人なんじゃないかと半信半疑ではあったがそれはそれで面白そう、それもまた旅の醍醐味。

まさかこれが最高の出会いをくれるきっかけになるとはこの時の僕は夢にも思わなかった。

どうやら旅人が集まっている古民家のようなものがあるらしい、紹介された人自体も旅人で家主はもう寝ているとのこと。

後日行くことになりメッセージで唐突に住所が送られる。え、住所送っちゃって良いん？と正直戸惑った。

調べても住所の位置に宿泊施設はない。ガチでただの人の家である。

最後まで半信半疑ではあったが、いざ着くとお茶がでてきシャワーを浴び、昨日の残りのご飯を提供される。

この時、僕の中の少なからず残っている常識的な部分は完全に死んだ。

一応人の家だからここではそこの事については旅人の家とでも言っておこう。

その日はちょうど旅人が今帰仁村にあるゲストハウスにほぼ全員集まっているらしくそっちに行った方が楽しいとのこと。

少し落ち着いてからそのゲストハウスに向かうことにした。

沖縄の南に位置する糸満市から今帰仁村までは片道2時間半はかかるのだが、距離の間隔はバグり散らかしていたので

あー、近いじゃんぐらいの感覚になっていたから黙って向かうことに。

海辺に位置する「結屋（むすびや）」というゲストハウスである。

そこから先は本当に最高の時間だった。

こんなに大人数でしかもほぼ同じ旅人、そうじゃなくても頭のネジが外れまくっている人たちと同じ飯を食ってばか騒ぎして、、、

話を聞いてるだけもも面白い人たち。全部書いたらキリがないぐらい面白いエピソードがあったが、とにかく最高に楽しい。

ほんと旅は素晴らしいなー。

ある日、携帯の日付を確認すると14日と表示されていた。予定は未定とはよく言ったものだ。

旅人の2日後の予定は自分でも分からないとみんな言っていたがその通りすぎる。

正直出たくない、ここでいつまでも過ごしていたいとまで思った。

だが、本来の目的は日本一周。このままではただの観光をするためにわざわざ仕事辞めて来たキチガイの無職になってしまう。

ほぼ全員から沖縄で冬越えすれば良いじゃんと言われたその誘惑に打ち勝ち鹿児島行きのフェリーを乗ることを決めた。

船に乗る前日は那覇市でアホほど飲みアホほど楽しんだ。

鹿児島行きのフェリーは沖縄行きとは逆で早朝に出発し後日の朝に到着する。

最近旅人のお見送りで早い日が続いていたので誰も起こさずにバイクで旅人の家を発った。

フェリーの受付を済ませ甲板で沖縄の朝焼けの空をボケーと眺める。

、、、、出たくねー

楽し過ぎるし居心地が良過ぎる沖縄に「何でこんなに良い所なんだよ」と段々腹が立ってきた。

人の出会いは一期一会、出会いがあればいつかは必ず別れが来る。

ただ一緒に送った時間が消えることは決してない。

絶対にまたどこかで会おうね！大好きだぞ！！

と心の中で辺戸岬あたりまで聞こえるように叫んだ。

出会いのきっかけを作ってくれた二人の旅人ともいつか会ってみたいなー

あの日旅をする事を決めて本当に本当によかった。

あ、そうそうワンピース見つけたわ。俺が海賊王ね。